タウンエースのセカンドシートをリクライニング仕様にカスタムした方法

Blog

タウンエースを購入するときにネックと感じたのが、リアシートがリクライニングせず角度が直角に近いところ。4ナンバーのバンだからしょうがないとはいえ、自家用として使い冬も活躍してもらうために、リアシートをなんとかしたい!

なら自分でやってみればいいじゃん?

しかし、角度変更やリクライニングについて調べても、ネット上に情報がほとんど無いところ。

ということで、今回はDIYでタウンエースのリアシートを快適な角度に変更してみるチャレンジです。結果は大成功で、僕が普段運転しているときのリクライニング角度にジャストでした!

タウンエースのリアシートに関して調べたことと、こんかいDIYでシートの角度を変更したやり方を忘備録として記録しておきます。他にもやりたいことがたくさんあるので、次は何をしようかと企んでいますw

タウンエースのリアシートをカスタムするのに調べたこと

タウンエースのリアシートをなんとかしようと思い、いくつか考えていたんですが、方法論として3つほど考えていました。

リアシートカスタム候補
  • 社外シートに交換してもらう
  • 他車のシートを流用する
  • 純正シートを改造する

タウンエースは貨物車なので、リクライニング角度を変えると、最悪の場合は車検に通らなくなることを覚えておいてください。また、他車のシートを流用する場合には、シートを純正に戻さなければ車検には通りません。

車のシートは適合車種が決まっているので、〇〇のシートは〇〇の車種という具合に、取付可能車種が決まっています。ハイエースDXにハイエースSuper GLのシートはOKですが、ハイエースにアルファードのシートはNGという具合です。

上記のことを考えてみると、純正シートのカスタムが法規上グレーですが、たぶんバレないのでOKとしますwシートの角度が変わることで、法規上は最大積載量が変わるとおもわれる。

社外シートに交換

タウンエースのリアシートカスタムで1番無難なのが、実績のある社外品に交換してもらうという方法でしょう。いくつか販売されていて、基本的にはカスタムショップに交換してもらうというもの。

欠点としてはキャンピングカーで実績のあるREVOシートだと、カスタムショップに依頼しなければカスタムできないということ。シートレールがつくから床張りもセットとなり、シートのカスタムに数十万円かかること。

よく採用されているシート
  • FWシート
  • STシート
  • MSシート

FWシートとSTシートはWORKVOXという会社が作っている、『REVO seat』というシリーズのもので、業販しかしていない商品なんです。僕が目星をつけていたのは『STシート』で、通称バタフライシートと呼ばれるもの。

バタフライシートはタウンエースベースのキャンパー『シュピーレン』に採用しているのがSTシートです。『アルトピアーノ』というトヨタモビリティ神奈川で販売しているキャンパーには、REVOのFWシートが採用されている。

注目したいのが最後の『MSシート』で、MAGICAL TECHNICAという会社が作っているもの。MSシートは分割の折りたたみシートで、ボディに加工することなく交換できそうで、正直魅力的な商品です。

MSシートが一般販売されているのかは問い合わせしていませんが、REVOシートと価格が同程度なので、興味があるなら問い合わせてみるべきです。

他車種のリアシートを流用する

大前提として4ナンバーで車検を取るために、シートを純正に戻せることが上げられます。要するにタウンエースのボディに加工をすることなく、シートの取り付けで工夫をしなければなりません。

参考になりそうなブログなどもありましたが、加工にはそれなりの技術と工具類が必要なのでハードルはかなり高い。

☆ご成約車 新車ライトエースバン☆セカンドシート 他車流用移植作業 後編

上の参考サイトを見ればわかりますが、ボディに加工をしないでシートを他社製にするのは、ステーなどを溶接する必要がある。

僕が目をつけていたシートは日産のNV200のシートで、分割タイプかつ折りたたみ機構のキャッチ部分が、タウンエースと同じ向きなのです。寸法にもよりますが、取り付けステーなどを工夫すれば、他のシートよりも加工が少なくて済みそう。

NV200のシート最大の欠点は、背もたれを前に倒したときにフラットにならないところ。タウンエースの荷室にベッドを組む予定なので、シートがフラットにならないのはまずい。

今回やった純正シート改造のおかげで、セカンドシートの居住性が上がり圧迫感も無くなったため、NV200シートに換装するのは却下となった。誰かやった人がいたら教えてほしい。

純正シートを改造する

純正シートの背もたれを少しリクライニングできれば問題ないので、こちらも検索にて調べていましたが、S402タウンエースの改造ブログは出てきませんでしたw

ネットにあったのは下記のふたつで、上のリンクはS402ではなく、以前の型のようです。

直角シートをちょっとリクライニング

リアシート移動

リアシート移動のほうはS402のものですが、シート全体を後方にズラしているだけなので、背もたれの角度が変わるわけではない。シートがバックすれば圧迫感は少なくなりますが、直角シートが改善されるわけではないから却下します。

リアシート移動ステーは、この方がヤフオクに出品しているようなので、ボルトオンでシートを移動したい方は探してみてはいかがでしょう。欠点としては、シートを折りたたんだ際の荷室が狭くなることと、ベッドモードにした場合にもベッド全長が短くなるということ。

僕がやったシートリクライニング技をやってみて、それでも気に入らなければシート移動ステーを考えてみてもいいかもしれない。

S400系タウンエースのセカンドシートをカスタムする

純正とカスタム後で角度が変わっている

それでは本題のタウンエースリアシートを改造した方法を解説していきます。

カスタムしたことで車検に通らなくなっても、この改造法では元に戻せるようになっているので、ダメでも純正角度に戻せることもポイントになっています。

シートカスタムに使用した工具など

シートをカスタムするのに使用した工具などを紹介していきます。

今回使用した工具
  • ラジオペンチ×2
  • ネジロック
  • メガネレンチ
  • ボックスレンチ(無くても大丈夫)
  • 電動ドリル
  • 鉄工ドリルのキリ
  • ネジロック
  • M10のボルト・ナットと・ワッシャ・スプリングワッシャ

この中で値段が高いのは電動ドリルで、ドリルは開ける穴のサイズでランクが決まっているから、12mm穴を開けられる能力があるものを選びましょう。

商品リンクなどは工程の中でおいておきます。

座面カバーを部分的に外し作業をしやすくする

手先の器用さに自信があるなら必要ない工程ですが、実際にやった感想としては座面カバーをめくったほうが作業性は格段に上がるとだけいっておきます。

作業をするのにシート背もたれを倒し、シート全体を前方に跳ね上げておきましょう。これで座面裏側が丸見えなので、金具を外しやすくなります。

金属のリングが見えると思いますが、このリングをラジオペンチを使い開いていきます。ラジオペンチを使う理由としては、先が尖っているため細かい作業をしやすいから。

開いた状態

参考画像がリングを開いた状態です。

リングをフレームから外した

開いたリングをクルッと回し、シートの骨組みから外しておきます。これでシート背もたれの付け根に手が入りやすくなるんです。

背もたれを取り外すし穴を開ける準備

まずは背もたれ左右についているカバーを外しておきましょう。外し終わったら14mmのレンチを使い、ボルトを計4本外してしまいます。カバーのネジはレバーの下にプラスネジでとまっていました。

ネジロックがついていてキツめなので、めがねレンチで緩めてからラチェットレンチを使うと楽ですよ!

何も持っていないなら板ラチェでもだいじょうぶ。

ボルトにはネジロックがついているので、戻す時にもネジロックを塗ってからボルトを締めましょう。車のシートは保安部品なので、こういったところは端折ってはダメです。

さきほどめくった座面カバーの裏から、ボルトの裏がどうなっているのか確認してみました。裏側のナットは溶接でとまっているので、指先の器用さに自信があるなら、シートカバーをめくらなくてもなんとかなりそう。

指などを入れて探った感じでは、ボルトが入る隙間程度は問題なく空いていることがわかります。

穴あけをするために、後方ボルト下のシートカバーにカッターで切り込みを入れておく。

穴の位置を決めるため、指を定規代わりにシートフレームの寸法を測っています。

最終的にシート後端から15mmで、下部から35mmとしました。この寸法でシートの倒れる角度が決まるため慎重になるべきですが、僕はおもいっきり倒れればいいとだけしか考えていませんでしたwww

結果的にはこの寸法で問題ないですが、もう少し既存ボルトに近くていいかも。強度の問題もでてくるので、ズラすとしても数ミリていどと考えてください。

相手が鉄などだと鉛筆では見ずらいから、測った場所にはケガキ針で印をつけておく。

寸法が決まったらけがき針でケガキをし、センタポンチで凹ませておきます。凹ませる理由はドリルで穴あけする際に、ドリル先端がズレることを防止するため。

これをやっておかないと、せっかく測ったのに穴の位置がズレちゃうw

シートフレームに穴を開けていく

鉄板に穴を開ける場合には電動ドリルを使いますが、インパクトドライバーでも気をつければなんとかなります。開ける穴が大きくなるほど回転数を落としたいので、できれば回転数を無段階で調整できるコード式のドライバードリルが理想的です。

僕はDIYでも使えるように、ハンマードリルと兼用しているので、ドリルビットを取り付けるチャックを併用している。

今回はM10のボルトを使うので、12mmの穴を目標として開けていく。

電気ドリルを買うときは『鉄工12mm以上』か『チャック能力12mm以上』の工具を選んでください。家庭用ドライバドリルなどだと、鉄工穴あけ10mmが限界とかありますから。参考に出しているものは、鉄工12mmなので今回の作業で問題なく使えるものです。

いきなり12mmの穴は開けられないので、段階をおって小さいのもから大きくしていくのが鉄則です。まずは5mm程度のドリルで穴をあけ、その後9mm程度を開け、最終的に目標の12mmを開ける感じ。

ドリルで穴あけするときは、目標の50%~60%くらいを目安にし、少しづつ大きくしていく。

ステップドリルなんていう便利グッズもありますが、基本的に薄物しか対応していないと思ってください。車のシートフレームのような厚みがあるものの場合には、普通の鉄工ドリルを使用したほうが間違いありません。

今回M10ボルトにしたのにも理由があり、通常のドリルドライバについているチャックは、13mmくらいが限界の大きさなので、限界近い穴のサイズから逆算してM10にしています。

詳しくは下記サイトで見てもらえればわかりますが、M10ボルトだと2mmの余裕をもたせる必要があり、ボルトサイズによっても余白は変わってきます。目的のボルトに合わせて穴のサイズを決める感じとなる。

ボルトの通し穴/バカ穴 ザグリ穴 皿穴
バカ穴 ザグリ穴 皿穴の寸法一覧表もまとめました。
シートの仮止め状態

シートの背もたれを仮止めした写真で、角度に注目していただきたい。(`・∀・´)エッヘン!!

よくわからなければ、所有しているタウンエースと見比べて欲しい。背もたれがかなり倒れていることがわかると思います。これで僕が普段運転しているときの、運転席背もたれと同じくらい傾いています。

ボルトで固定するときは、裏からボルトを入れて、表からワッシャ⇒スプリングワッシャ⇒ナットの順番で入れている。スプリングワッシャを入れたのは、ナットの緩み止めが目的です。緩み止めしておかないと走行中の振動でナットが緩んでしまうことがあるから。

最後に背もたれがフラットまで倒れるか確認をして大成功の予定でしたがw

背もたれの支点部分のカバーがねじれていましたwなので、カバーを加工することが急遽決定したのでした。

背もたれレバーのカバーを加工する

参考写真でカバーの歪みがわかりますかね?これを改善するためにカッターで加工していきます。

背もたれのポッチが引っ張ってしまっていたので、切込みを大きくするため加工した写真です。おおよそ参考画像のようにカットしてやれば、背もたれ角度を変更しても干渉することはなくなります。

カバーを付けて完成と思ったが、新しくつけたボルトが干渉してるー!!!

ボルト位置を変更したために、カバー裏側のポッチがあたってしまいます。画像赤丸部分の出っ張りをカッターなどで削ることで干渉しなくなる。

仕上げに穴あけ時に出た切り粉を掃除して終了です。家の掃除機だと奥さんに怒られるのは目に見えているので、DIYで使っている集塵機で吸い取りましたw

集塵機は大きいから、出してくるのは地味に面倒なのにwww

これにてタウンエースのセカンドシートをカスタムして乗り心地改善計画は終了とします。お疲れさまでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました