小屋を作るためには基礎が必要で、基礎を作るために遣り方(やりかた)を立てて、基礎の基準を作っていきます。
遣り方が決まったら、大体の位置を決め束石の穴を掘っていく。
今回の投稿では、束石の高さを決めるところまでを解説していこうと思う。
遣り方の出し方
遣り方とは、建物などの工作物をつくるときの基準となるもので、高さや位置を記しておくものである。
遣り方がすべての基準になるので、ここで間違ってしまうと本番の小屋など主傾くことになる。
だいたいの位置を決めておく
手はじめにやっておきたいのが、小屋を建てる位置を地面に落とし込む作業で、土木作業的には「地縄」を張っておく。
地縄を張るのにもコツがあり、基準となる母屋(おもや)やブロック塀などから寸法を測っておく。
だいたいの位置とはいえ、ある程度の正確性は確保しておきたい。
地縄を張る意味は、地面を掘る位置の目安と、掘る場所を避けて遣り方を立てるため。
地縄は無くても問題ないが、小屋の角になる部分に石などを置いたいりと、何かの目安は欲しい。’
木杭を地面にさす
遣り方をつけるための木杭を地面にさしていく。
杭は製品として売っているものを買ってきてもいいし、垂木や1寸の1寸5分などを尖らせ作ってもいいと思う。
遣り方は水平と位置を書き記すためのものなので、気温的には木製の杭と貫板(薄い板状のもの)を使いましょう。また、あるていど大雑把に杭をさしても問題ありませんが、なるべくなら矩形(四角くなるように)で位置決めしておきましょう。
木杭を挿したら次は水平だしで、杭の側面に墨出ししていく。
ちなみに、木の杭を地面に打ち込む場合には、鉄製のハンマーではなく、掛矢(かけや)と呼ばれる木のハンマーを使いましょう。
掛矢を使わない場合は、木の杭が負けてしまい、地盤が硬いところだと上手にささらないと思います。
また、個人でDIY目的の場合には、小型の片手掛矢がおすすめ。
杭に水平を出す
束石や基礎の想定位置を避けたところに木杭を叩き込んだら、木杭に水平の墨出しをやっていきます。
ここで出す水平が建物全体の基準となるため、水平器のように精度が悪いものではなく、最低でもレーザー墨出し器を使いましょう。
理想的なのは光学式のレベルですが、安価な水盛缶(水盛管ともいう)を自作するのがDIYぽくていいかも。
先程も書きましたが、きちんと使えるという条件つきですが、水盛缶の精度は侮れないということだけは覚えておきましょう。
きちんと使えればの話ですがw
水平出しのハードルは高い
水平の出し方は何通りかの方法がありますが、とりあえず制度の高い順に箇条書きしてみましょう。
- (プロが扱う)水盛缶
- 光学式レベル
- レーザー墨出し器
- 水平器(使っちゃダメ)
水盛缶を正確に扱えれば1/1000くらいの精度を出せますが、ホース内に気泡が入ったりすると精度はガタ落ちになってしまう。
きちんと扱えないのなら、中華製の格安レーザー墨出し器のっほうがましだとおもう。
僕はTAJIMAのレーザーレベルを使っていますが、それでも5mで1mm程度の誤差はでてしまう。格安レーザーレベルなら3mmくらいの誤差が出るかもしれません。
それでも水平器よりはましなので、最低でも格安レーザーレベルを使うか、ペットボトル水盛缶をDIYしちゃいましょう。
貫板などを打ち付ける
木杭に水平出しをやったら、こんどは通り芯を出すための貫板(もしくは代用品)を取り付けていく。
杭に貫板をつける理由は、貫板に通り芯などを出しておくことで、水糸を使い躯体の形を目で確認できるようにあするため。
貫板を取り付けた状態で杭がグラつくようなら、斜めに控えを打っておきましょう。
貫板に通り芯を出す
取り付けた貫板に通り芯を出しますが、なにも躯体の中心にこだわることはないので、なにか基準となる位置(土台の面でもOK)を決めて墨出しをしておく。
芯線または面線を出しいておくことで、想像上のものでしかなかった小屋などが現実に召喚されることになる。
墨出しをやることで、穴を無駄に掘ってしまったり、障害物に気が付けないなんてこともある。
頭の中では問題ないことでも、現実に見えるようになるだけで、見えていなかった問題点が浮き彫りになるのはよくあること。
水糸を張る
墨出しが終わったら、最後に水糸を張ってみて躯体の状態をチェックしておく。
家を建てるなら対角線などで直角が出ているか確認したいところです。しかし、小屋や物置くらいだったら、基準となる物からの離れなどが問題ないかだけ確認しておけば、大きくズレることはありません。
他にも、水糸を張ることで、貫板同士が水平になっているかの最終確認にもなっています。
まとめ
ここまでの手順が頭に入っていれば、ブロック塀を建てるときや、フェンスの基礎ブロックなどでも役立てることができちゃいます。
レンガで花壇などもできちゃいますし。
エクステリアをDIYするときには、ほぼ必須の技術なので、ぜひとも覚えちゃってくださいな。
では!
コメント