前回ブロックの基礎を作ったので、今回はブロックの積み方をやっていきます。ブロックも家と同じで下の方から徐々に精度を上げ、最終的に水平が出るようにしてあげるのが正解。
とくに今回つむのは地面の下に入ってしまう部分なんで、わりと雑にやってます。
前回にも書いた通り「ヤリカタ」を作ったほうが精度高くつむことができますよ!
後編として本格的なブロックの積み方も書きました!
ブロックを積むのに必要な知識
まずは必要な知識から。
知ってるひとは飛ばしてもノー問題だけど、サラッとでいいから読んでみて!
必要な道具
ブロックを積むのに必要な道具は、トロ箱とよばれるモルタル尾を入れる箱と、ブロックコテや目地コテが必要になります。
積み方を知っていればブロックコテがなくてもなんとかなりますが、コテは専用のものが使いやすくておすすめです。
揃えたい道具
- トロ箱(無くてもフネで代用できる)
- ブロックコテ
- 目地コテ
- 水の調節用に空のペットボトル
- 水糸(建築用の糸)
- 墨つぼ
- ダイヤモンドカッター(ブロックのカットに必要)
この中で特に変えが効かない道具はディスクグラインダーとグラインダーで使うダイヤモンドカッターですね。コンクリートブロックの切断や加工に必要になるから、これからコンクリートブロックで基礎などを作りたい場合などは必須です。
コンクリートブロックの切断に使うなら、一般的な100mmじゃなく125mm刃を使えるものがおすすめ。
125mmは刃が高いけど、そのぶん刃がとどく距離が長いから、ブロックを壊してしまう心配が少ないかも。僕もコンクリートブロックをカットする時には125mmのディスクグラインダーを使ってますよ!
大は小をかねるというやつです。
あれば便利な道具
- ブロックハンマー
- タガネ大小
- ピック
このくらいあればプロ顔負けのブロック積みができるようになるかも?このあと読み進めてもらえれば、なぜ必要なのかがわかってくると思う。
ブロックコテのカスタマイズと使う理由
買ったままのブロックコテは左右両利きになっているし、微妙に重たいんですよ…コテをディスクサンダーで半分切ってしまい、利き手に合わせてカットします。自分で切っちゃうから安いやつでおk。
カットすることで軽量化もできるので、思い切ってカットするのがおすすめ。
またブロック専用のコテは長さが約20cmあり、全長がブロックの短い方に合わせて作られてるから、端にモルタルをのせるときにもちょうどよく出来てる。通常のコテだとやりづらい作業も、専用のコテでちょっと器用な方なら見よう見まねですぐにできると思う。
目地コテのサイズ
ブロック塀なんかを見ているとわかるんだけど、ブロックとブロックのつなぎ目が1段引っ込んでるよね。その引っ込んだ部分がブロック目地で、目地をなでるのに使うのがブロックコテなんだよね。
コンクリートブロックのサイズは20cm×40cmと思われてるけど、実際には19cm×39cmで目地を1cm取るのが通常の積み方。
ブロックを積んで充填(あとで説明します)したあとに、目地コテを使い目地を抑えていく。
目地コテにもサイズがあって、何本か持っていると便利なんだけど、もしも一本だけと言われたら迷わず2分5厘(7.5mm)のものを買いましょう。他には1分5厘と3分があるけど、あれば便利なだけでDIYならそこまで必要ないと思う。
トロ箱のDIY
左官屋さんやブロック屋さんはトロ箱を自作してる。まぁまぁカンタンなんで、DIYに覚えがあるかたは自作しちゃいましょう。
こんかい作っていないので、テキストとイメージでお届けしますW
トロ箱イメージ
準備するもの
- コンパネ
- 貫(ぬき)
- 胴縁
これでOK!
コンパネを縦30cm横60cmにカットして、コンパネの端に貫を取り付けていきます。最後に短手に胴縁でハンドルをつけたら完成する。
どうです?かんたんでしょ?
丸ノコと細い釘があれば作れちゃうから、たくさん積む時は作っておいたほうがいい。
実際にブロックを積んでいく
ブロックをつむ時にあったら便利なものとしては、ディスクサンダー(カットするために必要)があるけど、ダイヤモンドカッターをつけて使うなら圧倒的に125mmが使いやすい。100mmのサンダーだとちょっと届かないような部分でも、125mmならカットできたりするので。
僕は100mmも125mmも持ってるけど、125mmのデメリットは砥石やダイヤモンドカッターが高いことくらい。
どちらか迷ったら刃径の大きい125mmのサンダーが使いやすいと思う。
まずは積む場所にあわせてカットし配置してみる
最初にするべきことはブロックの仮置きから。
基礎の上にブロックを配置してみて、カットしないとだめなのか、どのあたりに置けばイメージ通りに積めるのか。一番いいのは「ヤリカタ」から下げ振りで位置決めし、基礎に墨つぼで墨付けしちゃうのが間違いない。
ブロックの置き場所が決まり、カットする必要があるならサンダー(ディスクグラインダー)で切っていく。
今回はブロックを切断する必要があったので、ダイヤモンドカッターを使い切っていく。
サンダーを使い切れ目を入れていくけど、切ってもブロックが離れないようならタガネを使い切れ目を広げるように打ち込んでいく。こうすることでいとも容易くカットすることができる。
コンクリートブロックを本気で積むなら、平タガネよりも幅があるカットチゼルもあると便利だったりする。
昔のブロック職人たちはカットチゼルを使いコンクリートブロックを切っていたんですよ!
ブロックを切り終えたら据える場所にあわせてみましょう。このかたちならオッケーかな?わりと大雑把に切ってもモルタルで補修できるので、ぴったりに切る必要もないですよ!
コーナーブロックは横に積むブロックとつなげたいから、写真のように切ってあげよう。こうすることでモルタルを充填(穴にモルタルを詰めていく作業)すれば、より強固なブロック間仕切りになる。
ここでもディスクグラインダーが生きてくる。
配置が決まったらいよいよ実際に積んでいく
まずは基礎編でも使ったモルコンをねっていく。
基礎のときとは違いモルタルが少しボソボソするくらいで加水は止めておきます。このボソボソのやつに使う場所にあわせ水を足して使っていくイメージで。
トロ箱を作るのがめんどうで、フネでモルタルを作ったらそのまま使うから練り具合はこのくらいだけど、トロ箱を使うときにはもう少し水を足してもいいと思う。(トロ箱が水分を吸うから)
クワはコンクリート練専用のものがやはり便利だったりする。
モルタルを作ったらトロ箱の縁(ヘリ)を使い、ブロックゴテで切るようにしてモルタルをのせていく。
ブロックゴテには角度がついてるから、手を返しながらトンッてやるだけで筋状にモルタルを置くことができる。
ブロックの水平は水平器を使ってハンマーで打つ
先ほどモルタルを置いた上にブロックをそっと置き、ブロックの上に水平器を乗せる。このときに「ヤリカタ」を作ってあれば、ヤリカタからブロックの高さを決められる。
水平器をのせたら気泡があるほうが高くなっているので、手を使ってブロック自体を傾けつつ上からハンマーで叩いていく。叩くことでモルタルが締まり下がっていくから、コレを利用してブロックの水平をだしていく。
積み始めと積み終わりのブロックを据えたらスケール(コンベックス)などで寸法を測っておく。このときに目標の寸法とズレていたら、横からハンマーで叩きブロックを動かしていく。ブロックを動かすと下がることがあるから、高さを測り下がっていたらモルタルで調整していく。
コレを繰り返し最初と最後のブロックを決めたら、水糸を使ってブロックの通りを出しておく。
水糸のはしを縛って輪っかをつくり、輪っかをブロックにかけたら参考写真のようにして通りをだしていく。こうして通りだしをしておけば、中間のブロックを積むときも安心して積めますよ!
高さだしと通りだしをしたらブロック同士のつなぎ目に充填していきます。
ブロックの小口側にモルタルをのせてから積むと、このようにブロックとブロックの隙間(目地)にモルタルを置いておくことができる。
充填が終わったら手を使ってモルタルを目地につめていく。見えない部分だったら、この状態からブロックゴテを使いモルタルを払って終了です。
もし見える部分の目地だったら、目地ゴテを使って目地のモルタルを押さえるようにしてかっこよく決めていく。
目地の作り方は次回のブロック積み後編でお伝えします。
ブロックを切ったときは充填できるようにしておく
ブロックを切る時に、写真のように端にくぼみがない状態になることがありますが、こうなった時は充填できるようにもう一度カットする必要がある。
近い穴とつながるようにサンダーを使って横に切れ目を入れていく。上の方でコーナーブロックを切った時と同じ考え方になります。切って充填してあげることで、隣のブロックとつながり強度が上がるっていう理屈。
ブロックを積み終えたら道具を洗っておく
ブロックを積み終えたらフネやクワ、コテなどをキレイに水で流しておく。こうしておかないとセメントが固まってしまい、こびりついてしまう。やはり道具を使い終えたらメンテナンスしないとダメ、絶対。
モルタルやコンクリートを作って1番困るのが、余ったモルタルや洗ったときの水ですよね。
庭でやっている場合なら、砕石の上で洗ったり穴を掘って捨てるというのもひとつの方法だったりする。それか土の上に捨て固まるのを待つかですかね。
それでは次回「ブロック積み後編」でもうちょっと”まとも”に解説していきますw
コメント